内惑星は基本的に見えない.なぜなら太陽がそばにあって眩しいから.日の出,日の入りの前後に見えることはあって,明けの明星宵の明星と呼ばれるゆえんである.日没から十分時間がたてば,内惑星の公転軌道は地平線の下に潜ってしまって見ることは出来ない.ところで満月になるのは太陽・地球・月の順に(平面に写して)直線的に並んだ時だ.すなわち日没の反対側で月が昇り,真夜中に南中し,日の出とともに月は沈む.そう言うわけで満月のそばに金星が見えることは絶対にない.見えた時は,まさに宇宙の法則が乱れた時だ.金星がそばに見える場合は細い月の時.